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八ヶ岳にフットパスを

山梨県のフットパス先進地、勝沼(甲州市)を視察 〜 勝沼フットパス祭りに参加

  日時: 2008年11月30日(日)  9:30〜15:00
  受付場所: JR中央線 勝沼ぶどう郷駅
  参加費: 大人 1,000円(軽食、資料、保険料等)

【コース】
 勝沼ぶどう郷駅前公園〜大日影トンネル、勝沼トンネルのワインカーヴ〜
 大石神社〜深沢集落めぐり(古道、縁側カフェ)〜近藤勇古戦場〜
 ゴール:勝沼堰堤(ぶどう・ワインサービス)
 (勝沼ぶどう郷駅まで乗合バスあり)

山梨県でのフットパスの先進地:勝沼(現甲州市)は、地元の資源の発掘や 景観形成の取り組みに行政が力を入れています。
その一環として、廃棄された中央線のトンネルを遊歩道として復活するなど、 地域資源を活かしたフットパス作りを行っていると聞いています。

今回、「勝沼フットパス祭り」に参加しました。
コースにはいろいろな工夫がされていました。

参加申し込みは「HPからダウンロードしてFAXで行って下さい」と言われましたが、 その申し込みをHP上で探すのに一苦労。 この高いハードルを見事クリアした人のみが参加の幸運をつかみました(笑)。
八ヶ岳南麓からは、当会と「八ヶ岳歩こう会」の会員が数名参加しました。

スタート 歩くには最高の気持ちよい朝です。
まず、受付で、地図と、おむすび券とお味噌汁券を貰いました。 みんな、食べ物の券に、ニコニコ顔です。

このフットパス作りに、ずっと努力していらした責任者にお会いして、ご挨拶。
「今日は、地図を片手に自由に歩くフリーWalk形式で、初めての試みなんです」 と受付の状態、参加者の状態に目を光らせていらっしゃいました。
勝沼 勝沼は、東京から来るとトンネルを抜けて最初に甲府盆地と山並みを目にするところ。
そこで、その景観にあった駅づくりにしようと植樹したサクラが、今では大木になり、駅を彩っています。
今日は、瑞牆山(みずがきやま)から鳳凰三山まで一望できました。
(余談ですが、中央線のとある駅では、葉っぱが落ちるから…と、市民の楽しみだった桜を全て切ったそうです。)
大日影トンネル 駅からすぐの所に、大日影トンネルがあります。 ガイドツアーが組まれていました。

【大日影トンネル】
明治36年に開通した長さ1368mのトンネル。 壁面のレンガは建設当時のまま、昭和初期まで走っていた SLの煤(すす)も付着して残る。 レールは廃線になる平成9年以前の状態で保存されている。
トンネル入口 この入り口をよく覚えていてくださいとガイドに言われ、パチリ。
トンネルの中 レールの両側は舗装され、歩きやすい。
このトンネルは、イギリス式で、壁部分の煉瓦は縦横の積み重ね。 そして上部のアーチ部分は、煉瓦は縦置きとなってます… など、ガイドさんの説明が楽しい。
やはり、ガイドの説明があるとないとでは大違い。

この写真の中心に丸く見えるのが、出口。まだ遠い。
トンネル出口 ガイドの説明を聞きながら、歩いているうちに、出口に到着。
東京寄りのトンネル入口 東京寄りのこちらが、正式のトンネル入り口だそうです。
トンネル入り口の模様は、こちらは、石組み、反対側は、石と煉瓦作りでした。
請負会社が異なったので、違ったデザインになったそうです。
川のトンネル この川のトンネルは、大日影トンネルの工事で出る残土の捨て場確保のために作られました。
トンネル これは、ワインセラーとして利用されているもう一つのトンネル。
煉瓦で作られたトンネルは、ワインセラーには最適で、当時、この工法で、ワインセラーを作らせたそうです。
近代遺産のトンネルが、現在ワインセラーと遊歩道に利用されることになり、新しい使命をもつことができて良かったと、行政の方の説明。
深沢集落 ここは、鎌倉時代からつづく深沢集落。
結構長い上り坂も、この先で、おむすびが貰えると思うと、前に前にと足が向きます。
大石神社 登り切ったところに、大石神社がありました。

【大石神社】
深沢集落の鎮守神で、鬱蒼とした木立に囲まれ、 本殿後方に2間四方の巨石が鎮座。 2キロほど離れた山あいに奥宮がある。
おむすび券の交換 坂を上ったところで、おむすび券の交換とは、心憎い仕掛けです。
おむすびに釣られて、脱落者なしです。
時間もお昼時、次は、おみそ汁券を交換したく足が進みます。
深沢集落 深沢集落の農家が、縁側カフェーに早変わり。
ここで、配られているのは、おみそ汁だけではありません。 地元の人たちが作った農産物、漬け物、スープ、ジャムなど手作りの食べ物が売られています。 またクラフト品も販売されています。
私は、有機栽培の黒ゴマを購入しました。

【深沢集落】
古くからの習俗が息づく里。 甲斐の豪族三枝氏の隠遁場所であったという説もある。 古道の道筋が残り民家が点在する。
古道 昔からの古道。これぞフットパス。
農家 3件目の農家で、おみそ汁にありつけました。 おみそ汁の配布の数を調整することで、参加者を平等に分ける仕組みのようです。
縁側だけでなく、奥の座敷まで解放され、参加者は、この地域の空気を味わうことができました。
この縁側カフェは、是非採り入れたいアイデアです。
ここのご主人は、この里の言い伝えで、鳥肉を食べないそうです。
近藤勇像 幕末の戊辰戦争の舞台となり、近藤勇率いる幕府軍と板垣退助率いる官軍が闘った場所。
桃太郎のような近藤勇像がほほえましい。
勝沼堰堤 近藤勇像の前の道を横切ると、勝沼堰堤が目の前に現れました。
山間を通ってきたので、広々とした堰を流れ落ちる川の音が清々しく聞こえ、 ゴールにふさわしい場所選びだなぁと感心。

【勝沼堰堤】
日川流域の水害を防ぐため、大正6年に竣工した砂防堰堤。 在来の石積み工法とコンクリートによる近代工法の組み合わせが特徴。
ゴール ゴール地点でも、プレゼントがありました。 ぶどうとワインの試飲です。
更に、スタンプを集めた人には、おまけもありで、行政もやる気満々です。
変化に富んだコース設定、ガイドによる説明。そして地元の人も参加する縁側カフェ。 地域資源をうまく活かしたフットパスコースで、参考になることが多数ありました。

素晴らしい眺望と豊かな自然に恵まれた八ヶ岳南麓は、歩くには最高の場所です。 そこを、地図を見ながら自由に歩くことができる環境が整えば、住む人・訪れる人にとって、 八ヶ岳の魅力は、何十倍にもなりそうです。

(A.K)