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八ヶ岳の森つくり

[晩秋編] 「間伐して森を元気にしよう」


   日時: 2004年11月13日(土) 9:00〜15:00
   協力: 小宮山 敏文 氏(林業家)

前日の強風も止んで、ダンコウバイに残された葉が、陽射しで黄金色に輝く森の中で、
リーダー畠中さんの森の現況説明から、講座がはじまった・・・

森の説明 ■ 森の中での森の話
木を扱う仕事をしている畠中さんの、知識と
木や森に対する想いが、森の中で聞くことに
よって、一層深く伝わってくる。
 ・・・ 戦後の復興期に飛ぶように売れた木材も、新建材や安価な外国材に押されて衰退し、
    今の国産材の消費量は僅かに20%。木材が売れないために、樹齢40〜50年の木が
    間伐もされずに放置され、荒れている森が多い。

    でも、明るい兆しもある。
    九州の優れた品質の杉が、中国へ輸出されている。
    森へ入って、樹木を知ろうとする建築関係の人が増えてきた。
    森から直接木を選んで、家を建築する人も現れはじめた。

    地球の温暖化を防ぐためにも、子供たちへ元気な森を伝えていくためにも、
    このような間伐などの手入れの活動を続けていくことが大切。・・・

そして、今回のプログラムの説明を受けて、いよいよ実習。
標準地の設定 ■ 標準地の設定と植生調査
10m四方の標準地(森を知るサンプル地であり、
今回の間伐対象地)を設定して、樹木を観察。
コナラ、ケヤキ、ヤマザクラ、クリ、コブシなどの
自生の樹木と、植林されたアカマツ、カラマツをいれて
17種類。
植生調査 ■ この時期は葉が落ちた幼木の見分けが難しく、
議論も起こる。
アカマツの計測 ■ その後、講師の林業家:小宮山さんから
間伐する樹木の見極め方を学ぶ。

計測器具で間伐するアカマツの高さを測る。
間伐 ■ いよいよ間伐
チェーンソーの安全な使い方の説明を受けて
倒す方向をどう決めるかを習ってから、
今日初めてチェーンソーを使う…という
参加者がいよいよ間伐実習。
受け口 ■ 小宮山さんの適切な指導で
見事に「受け口」が出来ました。
追い口 ■ 「追い口」を切ると、ゆっくりと倒れてゆくアカマツ。

間伐したアカマツは樹齢60年・・・きれいな年輪でした。
生きてきた60年を想うと、なんとかこの木を活かして使えないものかと考えます。

こうして、今日始めてチェーンソーを使う3人の参加者が間伐をして、無事に終了。
間伐した樹木は「葉枯らし」乾燥して枝を払い、玉切りして、来春搬出します。
是非ご参加ください。

(T.U, J.N)